2019.2.24 (日)
韓国国会議長発言を巡って
統一地方選挙に向けたこの間の府民の皆さんとの対話の中で、「韓国国会議長の発言と日本政府の対応をどう考えたらよいか?」との質問が出されています。ちょうど、京都府北部のある共産党後援会から党府委員長に同趣旨の原稿依頼がありましたので、当該後援会の了解を得て、以下引用します。
「慰安婦」問題や「徴用工」問題に象徴される日本の侵略と植民地支配を巡って、韓国国会議長が「戦争犯罪の主犯の息子」として現天皇に謝罪を求めました。安倍政権はこれに激しく抗議し、撤回を要求しています。
「国政に関する権能を有しない」現天皇に謝罪を求める議長発言は、日本国憲法の原則に照らして無理のある発言です。また、「主犯の息子」だとしても現天皇に直接の戦争責任はなく、議長発言は安倍首相の韓国攻撃に新たな口実を与え、日韓関係を悪化させかねない残念な発言です。
過去の侵略と植民地支配を反省せず、韓国に何か動きがあれば露骨な「排外的ナショナリズム」を煽る安倍首相の言動こそ、甚大な被害を受けた朝鮮半島の人々の訴えと願いを踏みにじり、日韓の良好な関係を阻害している一番の原因です。安倍首相は現憲法を外国から押しつけられた「みっともない憲法」となじり、自民党の改憲案は「天皇の元首化」を主張しています。一方、現天皇は、「排外的ナショナリズム」を懸念し、天皇が元首だった時代の過ちを反省する発言を重ねてきました。その点、私は、現天皇の次の言葉から強い印象を受けたことを、今思い出しています。
「私自身としては、桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると続日本紀に記されていることに韓国とのゆかりを感じています」(2001年12月の記者会見)。
安倍首相が、自分の言葉で日本の過去の行為を謝罪しない限り、問題は解決しません。
「国政に関する権能を有しない」現天皇に謝罪を求める議長発言は、日本国憲法の原則に照らして無理のある発言です。また、「主犯の息子」だとしても現天皇に直接の戦争責任はなく、議長発言は安倍首相の韓国攻撃に新たな口実を与え、日韓関係を悪化させかねない残念な発言です。
過去の侵略と植民地支配を反省せず、韓国に何か動きがあれば露骨な「排外的ナショナリズム」を煽る安倍首相の言動こそ、甚大な被害を受けた朝鮮半島の人々の訴えと願いを踏みにじり、日韓の良好な関係を阻害している一番の原因です。安倍首相は現憲法を外国から押しつけられた「みっともない憲法」となじり、自民党の改憲案は「天皇の元首化」を主張しています。一方、現天皇は、「排外的ナショナリズム」を懸念し、天皇が元首だった時代の過ちを反省する発言を重ねてきました。その点、私は、現天皇の次の言葉から強い印象を受けたことを、今思い出しています。
「私自身としては、桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると続日本紀に記されていることに韓国とのゆかりを感じています」(2001年12月の記者会見)。
安倍首相が、自分の言葉で日本の過去の行為を謝罪しない限り、問題は解決しません。
2019.2.24 日本共産党京都府委員長 渡辺和俊