未曾有の大震災と原発事故。日本共産党にとっても、6ヶ月間を展望した長期のボランティア配置と支援活動は未経験の挑戦です。そのトップバッターに指名された一人として、自分に何が求められているのか自問自答しながら活動をはじめました。
何よりも地元の党組織と党員に依拠し相談しながら、要請されたことは何でもやるという姿勢が大事と考えました。あまり出しゃばらず、押しつけず、よく話しを聞くことが出発点でした。私はそれを、バラバラにされた「人と人をつなぐ活動」と位置づけました。
その上での支援ボランティアの活動です。京都、四国をはじめ、全国からたくさんの支援ボランティアの皆さんが相馬地方に駆けつけてくれます。地元の要請に応えながら、ボランティアの皆さんにも充実感をもって欲しい。こんな思いで次の3つを活動の基本にすえました。
① がれき撤去、自宅周辺の清掃や整備など、比較的力仕事の要請に応える活動
② 聞き取り訪問活動で住民の被害状況・生活実態・要望などを聞き、整理する活動
③ 党員訪問、読者訪問、党員拡大など、党組織の再建・強化に力を発揮する活動
救援復興のボランティア活動と言えば、がれき撤去などに代表される「力仕事」が頭に浮かびます。でも連休中の大量のボランティアによる撤去作業などで、現実にはあまりがれき撤去などの仕事はありませんでした。特に南相馬市では、がれきそのものが「汚染がれき」の危険性があり、手作業は禁じられています。そういう中で、被災住民への実態と要望の「聞き取り訪問活動」が重要な役割を果たしました。とにかく、それなりの力仕事を探しながら、一日は聞き取り訪問活動をと言うことで、まず津波の被災地域を順番に訪ねて歩きました。
対話カードをもって訪問すると、すごい反応がありました。それは対話や要望に入る前に、「来てくれただけでありがとう」「とにかく聞いて欲しい」「家の中まで来てくれたのは共産党さんだけや」など、訪問自身が喜ばれたことです。これには訪問したボランティアや支部の党員たちもおおいに励まされ、一気にこの活動が広がりました。
もちろんその中では、数え切れないたくさんの要望が出されました。山積みされる対話カード...このまま現地の党支部や議員さんに「あとはよろしく」ではいけません。相談の上、行動した地区や県ごとに要望は整理し、データーで残す...いわゆる「自己完結型」のボランティア活動を提起しました。これは議員さんからは大変によろこばれました。
★写真上は鹿島区の給食センターに新鮮な野菜を届ける党口丹地区のボランティアの皆さん。写真下は訪問聞き取り活動をおこなう春名元衆院議員と高知の皆さん。