弁護士の中村和雄氏(56)が30日、京都市内で記者会見し、来年2月予定の京都市長選挙に立候補することを表明しました。中村氏は、前回の市長選挙(2008年2月)で、現市長に951票差まで迫りました。今回は2度目の挑戦です。
推薦人とともに会見した中村氏は、「東日本大震災と福島第1原発の事故を受けて、地方自治体のあり方が問われている。現市政の下、広がった格差と貧困を是正するため、今度こそ、市民とともに市政を刷新していきたい」と訴えました。推薦よびかけ人の一人、出口治男弁護士があいさつしました。
会見で中村氏は、現市長の市政運営について、原発容認、国民健康保険料の値上げ、保険証の取り上げを始め、福祉・医療、地域経済・雇用など各分野で、市民生活を危機的状況にしたと批判。めざす新しい市政について、「市民生活を切り捨てるやり方と決別し、『地域循環型の経済・まちづくり』『中小企業や労働者のボトム・アップ(底上げ支援)』『市民参加』」の3点をあげ、「26年間の弁護士活動の中で、弱者の立場で活動してきた経験を活かしていきたい。多くの市民と一緒に新しい京都を作っていこう」と呼びかけました。
【中村氏の略歴】 1954年千葉県生まれ。東北大学卒。弁護士(市民共同法律事務所)。85年、京都弁護士会入会。京都弁護士会副会長を歴任。現在、日弁連労働法制委員会委員、龍谷大学法科大学院客員教授、「市民ウオッチャー・京都」事務局長。著書に「『非正規』をなくす方法」(共著)など。京都市北区在住。