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京都府委員長が若い世代に語る。 憲法と日本共産党

《憲法を学び生かす、希望ある学生生活を民青同盟とともに》 

 桜の花びらが舞う4月の大学キャンパス。新入生歓迎運動(新歓)が始まりました。運動部や各種サークル・同好会が、知恵を絞り工夫を凝らして新入生獲得に声を枯らす新歓は、毎年のことながら、微笑ましく、「希望」という言葉が最も似合う光景です。

 前回(3月26日)は、「学費世界一・奨学金世界最悪」で「経済格差が教育格差に直結する」日本の異常事態を告発しました。そして、この事態をもたらした「受益者負担主義」を批判し、憲法26条を生かして「『受益』ではなく『権利』としての教育を」と訴えました。昨日付「しんぶん赤旗」が、「日本の異常 高学費・有利子奨学金」の特集記事を組みました。「権利としての教育」の主体である新入生のみなさんが、希望ある学生生活を送ってほしい。この願いから、記事の内容も紹介し、再び憲法26条について考えます。

  記事によると、OECD加盟34カ国のうち、半数の17カ国は大学授業料が無料で、かつ32カ国で返済義務のない給付制奨学金が支給されています。授業料が比較的高いアメリカでも給付制奨学金制度があり、65%の学生が受給しているそうです。授業料が高額で給付制奨学金がない日本は、まさに「例外国家」です。両親の年収が1000万円を超える世帯では大学進学率6割、400万円以下だと3割。文字通り「経済格差が教育格差に直結」しています。深刻なのは、雇用の悪化で奨学金を返したくても返せない人が増えていることです。しかも、重大なのは、政府がこの事態に救済策を講じるどころか、取り立てを強化してきたことです。延滞3ヵ月で「ブラックリスト」に載せ、延滞9ヵ月で法的措置をとっているというのです。「ブラックリスト」登録は昨年5月現在で1万2281人。法的措置をとられ、訴訟に至ったケースはこの5年間で4倍に急増、一昨年は5946件もあったそうです。「学生支援機構」による財産差し押さえも年々増えていると言います。「支援機構」の名前が泣くというものです。これでは「サラ金」と同じだと、記事は厳しく批判しています。
 奨学金を給付制からローンに変質させ、有利子奨学金の受給者を2.5倍に増やすことを決めたのが、1999年の自民・公明両党の合意、つまり自民党政権に公明党が仲間入りしたときの合意だったと述べ、記事はその背景について、次のように指摘しています。
 「これ(自・公による奨学金ローン化の合意)は財界の要求に応えた合意でした。財界は、『学費をある程度高くするいっぽう、奨学金ローンを充実させることが必要』(99年、社会経済生産性本部)などと提言。教育予算の抑制と同時に、若者に借金を負わせて利子でもうけることを狙ったものです」。
 こんな特集記事を読んで、驚き、怒りを覚えたのは、私だけではないでしょう。

  高学費と「サラ金化」した奨学金制度は、学生生活の希望を奪うものです。「しんぶん赤旗」の記事は、私大生・田原真人さん(23才=仮名)の窮状を紹介しています。田原さんは、授業料と生活費のために700万円の借金を背負いました。それでも生活費は足りず、バイト漬けの日々で学業にも支障が出ました。趣味の映画も友人の誘いを断り、100円のレンタルビデオで済ませたそうです。田原さんは、「高い学費で学生生活が台無しにされる。何のための大学なのか。おかしな国です」と怒りをあらわにしています。

  これから有利子奨学金で借金を背負う新入生は、「学生生活を全うできるだろうか」「4年後に就職がうまくいかなかったらどうしよう」と、不安な気持ちを抱いているでしょう。借金を免れる新入生も、多くは、「親に負担をかけて申し訳ない」という気持ちでしょう。
  この現実を「仕方ないとあきらめる」のではなく、「なぜこんな現実が生まれたのかを学んで、現実を変える」生き方に、学生生活のなかで挑んでみませんか?

  「覚える勉強」から解放され、「世の中のホントのことを知る学習」を。「あきらめる」のではなく、「変える」ために若い世代の連帯を。何でも話せる同世代の居場所を。こんなことに日々努力しているのが、日本民主青年同盟(民青)です。
 日本共産党は、今日紹介した「しんぶん赤旗」の記事に見られるように、一般の新聞にはなかなか載らない「ホントのことを知る」民青の学習活動をサポートしています。また、日本共産党は、奨学金制度を「サラ金」化した自民党・公明党などの政治と対決して、国民と学生の暮らしを守るために、国会内外で活動しています。特にこの間は、「原発をなくせ」の運動、東北でのボランティア活動など、被災者を救援し、連帯する民青の活動をサポートしています。
 民青同盟は、インカレサークルであり、若い世代が励まし合い、成長し合う、連帯の組織です。だから、大学を超えて友だちがたくさんできますし、いろいろな分野で働く若い人たちとの交流もできます。 
   
 さて、これまで、13条(幸福追求権)、24条(両性の平等)、25条(生存権)、26条(教育権)など、日本国憲法の懐の深い人権規定=基本的人権について論じてきました。加えて強調したいのは、憲法が国の最高法規であることを規定した第10章の97条です。
 「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである」。

  ところが、「受益者負担主義」の道を突き進んで憲法26条=「教育を受ける権利」を侵してきた自民党は、その改憲草案で、この大切な憲法97条を完全に削除しようとしているのです。
  「教育を受ける権利」の主体である一人ひとりの学生のみなさんが、今こそ力を合わせ、先人の努力に学んで、「自由獲得の新しい努力」に挑みましょう。日本国憲法を学び生かして、民青同盟とともに、希望ある学生生活を切りひらきましょう。
(2013年4月9日)
                                           
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