JCP京都

2006年06月27日掲載

京見峠

 北区の鷹峯から、杉坂、中川を通って高雄へ抜ける峠が京見峠です。誰でもが一度は行ったことのある手頃なドライブコース。「京見峠」というからには、京都が見える…その瞬間を感じ易いように、周山街道の杉坂口から入るコースを走ってみました。

 杉坂口から入って約10分ほど走ると、右手に「桃源山」という大きな石碑がある。この山手には、「文学碑をめぐる」で紹介した与謝蕪村の歌碑はじめ、多くの歌人の碑がある。その先には「小野道風」の碑もあり、結構文学的においのする山間である。その関係だろうか、このあたり一帯は「杉坂道風」という地名となっている。

 もう少し行くと有名な「京見峠」の湧き水が出ている。ここも連日ポリバケツやペットボトルをもった人たちでいっぱい。おすすめポイントのひとつである。さらにすすむと右手に山上のハンバーグ屋さんがある。北区のレストラン「はせがわ」のお店で、コーヒーでも飲みながら時間を費やす絶好の休憩ポイントである。


 峠の頂上の手前が「氷室別れ」。左手に取ると急な峠を越えて氷室に入る。昔この村で御所に献上する氷を作っていた。峠の頂上を越えると、木立の中から京都市内が一望できるところがある。近年木が茂り、なかなか見通しが悪くなっているものの、これが「京見峠」の名前のゆえんである。


 頂上から下るとしばらくして右手に「京見茶屋」がある。平日は休業であるが、土日は観光客もチラホラ。ここの名物は、「地鶏なべ」である。そこからは鷹峯までは下る一方、約10分近く走る続け、街へ出たところが「然林房」である。ここの「宿場弁当」は文字どおりの精進料理であるが、一度食べてみるのもおすすめである。