JCP京都

2006年10月30日掲載

清水の「首振地蔵」

 これまで何度となく足を運んだことのある清水寺…ここにこんな有名で珍しいお地蔵さんがあるとは知りませんでした。仁王門の階段を上らずに左手に行ったところに「善光寺」がある。そこの縁先に安置されている小さな石像は、「首振地蔵」とよばれている。

首振地蔵と書いてある 善光寺の全景

 この地蔵を「首振地蔵」と呼ぶにはわけがある。この地蔵の首は、前後左右に動かすことができる。この首を、願い事のある方向に向けて拝めば、願い事が叶うといわれている。参拝する時は、地図と磁石を持っていったほうがいいかもしれない。

 「首振地蔵」は、高さは約50センチ足らずの小さなお地蔵さん。胸元には色鮮やかなよだれ掛けをつけ、頭には真っ赤なかわいらしい帽子。子どもっぽい顔をしているこの地蔵は、見ている人の心を穏やかにさせてくれる。

 それにしても、首を動かして祈願するなどというのは、他では例をみない珍しい地蔵である。清水寺の七不思議のひとつといわれているらしい。首をまわす時は、そっと、やさしくおねがいします。(司)