嵯峨野の水田に水が張られ、田植えがすすんでいます。この水田を繁殖地にしているのがケリ。朝に夕に夜に、「キリリリリ」…。「ケリッ」…と。水田をめぐっていると頻繁に鳴く声を耳にします。
ケリは、一年中同じ地域でみられる留鳥です。畑や草地の中の小高い場所に皿状の巣をつくり、虫やミミズ、カエルなどを食べます。独特の泣き声は、繁殖地に人や犬などが近づくと<鳴きます。いわば警戒警報みたいなもの。ケリの名前も、この鳴き声に由来しているとのこと。そういえば、この季節、嵯峨野のケリの鳴き声が賑やかな理由がわかります。(かわ・たつ)