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都に棲む野鳥

06年6月 7日(水)掲載

広沢の池で「カイツブリ」[]

 広沢の池に、ゆっくりとボートを漕ぎ出して、夏風に揺らぐ葦の群生のなかからオオヨシキリの鳴き声がよく聞こえます。微かに揺れる葦の葉で、その存在と移動の軌跡がわかります。でも姿は見えません。

 待つこと一時間。カイツブリが、ひょこっと水面に現われました。しかし、警戒心が強いせいか視線をむけるだけでもすぐに潜水。彼らは、非常に潜水が得意であるとわかりました。そして、次にどこに現われるかは神出鬼没。

 カイツブリは、留鳥・漂鳥です。湖や沼、川などに生息しています。キリキリと甲高い声で鳴き、潜水が得意で、エビや、水生昆虫などを食べます。ザリガニも足やはさみをとって食べるとも。繁殖期には、流れのない淡水域に枯れ枝や枯れ草をつみあげて、一見浮いているかのような巣をつくります。

 帰り際、番屋のおじさんとおばさんから「カイツブの写真うまくとれたかや」尋ねられ、「なんとか」と。「またおいでや」の一言にほっと一息です。(かわ・たつ)

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