小児科医O vol.3。
なかなか重い腰の上がらない私が5年ほど前から
続けていることがある。ジョギングである。
医療の仲間で走る人は多い。前回の知事選に出た
門祐輔医師はダントツに速い。
が、彼以上にさらに速い女性が信和会の診療所で
医療事務の仕事をしている。
私にとって目標でもなければ憧れでもない、
別世界の人たちだ。
私はというと、年齢別の記録でも常に下から3分の1あたりをけなげにも
キープしている。それでも多くの走る仲間と同様に、仕事を忘れ、自然に
触れ、黙々と己れとのたたかいを心ゆくまで楽しんでいる。
私のルーツは毎年11月に開かれる『丹波高原ロード』だ。
京都民医連からも、若手から先輩まで常に5~6人は参加する。職場の
雑事や人間関係から解放され、いい汗かいて、互いの健闘をたたえ合う
のは至福の時ともいえる。
それに農産物など物産展も開かれ、町じゅうがレースを盛り上げている
のがいい。また、たんば総合支援学校の生徒たちが先生と一緒に参加し
ているのもほほえましい。
思い出に残るのは、数年前の7月に鳥取で開かれた
『すいかながいもマラソン』に参加したことだ。
長女が鳥取の大学に行っていたので、彼女を誘って
一緒に参加した。
真夏の炎天下、熱中症にならないようにと、道々にスプリンクラーがあって水がシャワーになって降り注いでいる。
その中をくぐり、体温を下げながらレースを続ける。ゴールすると、
延々と並んだテーブルの上に見事に熟れたスイカが切っておいてある。
食べ放題である。なかなか走り終わってすぐに、たらふくスイカが
食べられるわけでもないのであるが・・・。
ハッピーマンデイで日曜・月曜と連休になると奥さんと一緒に遠出する。
今年の1月は『美濃加茂マラソン』を走った。
出発時点では気温は0度。しかし寒いのが得意な奥さんは「自己記録を
更新した」といって喜んでいる。
ここのコースは高台からスタートして戻ってくる設定になっていて、
最後に3km程ののぼりが続く。だから私は、二度と
このマラソンには参加したくないと思っている。
帰りには温泉場に宿泊した。
泊2日の極めて安上りの、
でも本当に贅沢な時間を過ごすことができた。
まだフルマラソンは走ったことがない。
挑戦できるかどうかも分からない。
一度は走ってみたいという誘惑もない訳ではないけれ
ど、おそらくこれからも、自分流に、いろいろな地域の、
いろいろな趣向を凝らしたレースを探して、無理のないような
ジョギング人生を続けているような気がする。
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