たつみコータロー予定候補(比例近畿)の演説 / 万博・維新批判
過労死を生む残業規制除外は許せない
ゆきづまった大阪・関西万博は中止せよ
維新の話をさせてください。8 月 30 日に、共産党は「2025 年大阪・関西万博の中止を求める声明」を出させていただきました。「大阪・関西万博」ですからね、大阪だけのもんじゃないですよ。関西、京都の皆さんもそうなんですよ。
【声明】2025年大阪・関西万博の中止を求める→こちら
なんで私たちが中止の要請を出したのか。これ、声明にちゃんと書いてあります。パビリオンの建設が遅れて、間に合わないと言われてますよね。それをなんとか推し進めようとして、いま政府で何が検討されているかというと、来年4月から建設労働者に適用される残業時間の規制、これ以上残業は絶対したらあかんという規制を、「適用除外にしてくれ、除外にしなければ間に合わない」って言ってるんです。
つまりこれは、 現行法を守ってたら万博ができないってことなんです。違法なことをしなければ万博ができないってことでしょ。残業の規制ってのはなんでやるかって言うと、労働者の命を守るためなんですよ。過労死を防ぐためです。それを撤廃するということは、過労死を出しても仕方がない、そういう工事を進めるってことでしょ。
皆さん。今回の万博のテーマが何か、ご存じですか。「命輝く」ですよ。完全に看板を倒れじゃないですか。絶対にさせることはできません。
万博の建設費は1.8倍に膨張
暮らしがたいへんな時に容認できない
第2の理由は、建設費がもう膨張に次ぐ膨張になってるわけです。これ、大阪の負担だけじゃないですからね。国民の税金ももちろん入ってくるわけです。もともと 1250 億円、それが 1850 億円になり、今回 2350 億円になる。1.8 倍ですよ。半年で終わるイベントに2350 億円の税金がかかるって言われてるんですよ。これ、やる必要ありますか。
これで終わる保証はまったくないわけです。
雪だるま式に皆さんの負担が増える。こんな万博、容認することはできません。これだけ国民の暮らしが大変な時に、国民の合意もないのに、それだけの建設費の膨張を認めるわけにはいかないということですよ。
なぜ夢洲を会場にしたのか?
本質はカジノのためのインフラ整備
皆さんね、この夢洲の問題というのがあるんですね。夢洲というのは人工島なんです。かつて、大阪湾にどんどんどんどんヘドロが流れ込んでいた。ダイオキシ、PCB、ヒ素、そういうものが、大阪湾のこのしゅんせつ土砂にいっぱいあるわけで、それを持ってきて埋め立てているのが夢洲なんです。ですから、猛毒物質がいっぱいあるんですね。地盤沈下します。液状化します。ですから工事費が増大する。ここに要因があるわけですね。
夢洲由来なんですよ。じゃあ、なんでこんなややこしいところで万博をやることを決めたのかってことなんです。これ、もともと万博の予定地に夢洲は入ってなかったんです。そんなところできない。ごり押しをしたのは、維新の会の当時の大阪府知事、松井一郎さんなんですね。
いきなり言うてきたんですよ。「万博は夢洲でやる」。トップダウンです。
なんでトップダウンで決めたのかというと、カジノのためなんです。つまり皆さん、カジノってのは民間事業でしょ。インフラのないあの夢洲に、税金でインフラの建設やるためには、民間事業じゃダメなんです。国策である万博を持ってくれば、カジノのためにインフラ整備ができる。だから万博を夢洲でやると言って、決めてしまったのが維新の会なんですよ。これがあるわけですね。カジノのためなんです。
みずから批判してきた大規模開発を推進
中身を見れば、維新は第二自民党
皆さんね、よく維新の会は改革政党と思われてる、そう思ってる有権者がいるんです。維新の会がいま伸びている背景には、そこがあるわけなんです。
私たち日本共産党は、維新の会を改革政党なんて 1 ミリたりとも思ってませんよ。国政では、自民党と公明党を右から引っ張る、法案にはほとんど賛成する補完勢力なんです。実態はそうなんです。だけど、維新の会を支援している方に聞いたら、そうは見えてないんです。改革政党に見えている。閉塞したいまの日本の政治を打開をしてくれる、古い政治を変えてくれる、これが維新だというふうに、見えてるんですよ。
だけど皆さん、いま維新の会がやろうとしてること、この万博・カジノでやろうとしてることっていうのは何なのか。
2008 年に橋下徹さんという人が出てきて、2012 年に維新の会までできてくる。橋下徹さんが出てきたのはなぜかというと、それまでの「オール与党」政治、大阪は共産党以外全部与党やったんですけど、その「オール与党」が湾岸開発をやったんですよ。何千億もの税金をそこにつぎ込んで大失敗。大借金作ったんですよ。それを批判して出てきたのが維新の会なんですよ。
ところが、維新の会がいまやってることっていうのは、その彼らが批判をしてきた湾岸開発、大規模巨大開発そのものなんです。やってることは変わらないんですよ。馬場代表が維新の会は第二自民党だと言ったでしょ。その通りなんです。やってることの中身をちゃんと見れば、彼らは改革政党なんかではないということがはっきりわかるわけですよね。
維新を正面から批判する共産党を攻撃
一番の反撃は選挙で躍進すること
そのことを、日本共産党は事実をもって正面から批判してきたからこそ、 維新の会にとっては日本共産党が目の上のタンコブになるわけですよ。馬場代表は、「共産党はなくなったらいい政党だ」と言ったじゃないですか。あれね、本心なんですよ。大阪で、国政の場で、維新の会に正面から対決をしてきたのが日本共産党だからなんですよね。
あるいは、彼は本当に歴史を知らないと思います。彼はこうも言ってるんです。共産党っていうのは、世の中にあり得ない空想の世界を作って、真剣に真面目に考えてる人たちやと。揶揄してるんですよ、これは。
共産党は党を作って 101 年ですよね。戦前は確かに、この代表の言う通り、世の中にあり得ない、つまり当時としては実現することはないだろうと思われてた政策を掲げてたんです。
女性参政権、天皇主権ではなくて国民主権、あるいは侵略戦争反対。これ言ってしまえば、治安維持法で逮捕され、拷問されて命まで奪われるような時代に、当時としてはそんなこと言えないことを、命がけで掲げてたたかってきた政党は日本共産党じゃないですか。
だけど皆さん、戦後はどうなりましたか。女性参政権も、国民主権も、戦争放棄の憲法 9 条も、全部日本共産党が命がけで掲げたことが実現したじゃないですか。
当時、まさに治安維持法で弾圧の側に回ってた人たち、大政翼賛会で、アジアで 2000 万人の犠牲を出した。馬場代表が言ってるような話っていうのは、そっち側に立つ人の話なんですよね。馬場代表は歴史に何を学んできたのかと、私は言いたいと思います。
皆さん、馬場代表のこの発言に対する一番の反撃は、日本共産党が選挙で躍進をすることではないでしょうか。
「身を切る」はまやかし。まず襟を正せ
憲法違反の政党助成金は廃止せよ
それとね、もう1点だけ、共産党の悪口言う前に自分の襟を正せと言いたいと思うんですよ。
この間の、あの二重報酬のことがあったでしょ。国会議員の秘書をやりながら、地方議員の報酬を二重でもらってたと。「身を切る改革」がなんやと、本当に私言いたいと思いますね。
奈良県の斑鳩市というところで、維新の会の議員が自治会のお金を 600 万円つぎ込んだと。
これ、いまニュースでやってますわ。何のためにお金つぎ込んだかっていうと、ギャンブルやってるんです。自分のところの議員のギャンブル依存症、そこも対応できないで、何が「カジノ作るや」と、私言いたいと思いますね。
だいたいね、「身を切る改革」ってのも、私はまやかしだと言いたいんです。国会議員の給料・歳費を2割カットして被災地に寄付をしていると彼らは言っている、それが「身を切る改革」だと言ってるんですね。だけど、私は言いたいですよ。国会議員の仕事というのは、自分の給料をカットして被災地に寄付することではない。国会議員の仕事は、被災地の予算が足りないんだったら、その予算を増やすことじゃないですか。
だいたい、政党助成金をもらってるんですからね。「何を言ってるんや」と、私は言いたいと思いますよ。政党助成金で、彼らは飲み食いしてるんです。ある維新の会の議員の収支報告を見て、私びっくりしましたよ。何に使ってるか。
会議費という名目で、何してるかというと、「にぎり長次郎」1 万円、「ちゃんこ玉海力」1 万 1000 円。飲み食いですよ。会議やったて言うんやけどね、「にぎり長次郎」って回転寿司屋でしょ。どうやって会議するんや。
本来はポケットマネーでちゃんと払わなきゃならないものを、政治資金、政党助成金で飲み食いしてるのが維新の議員じゃないですか。彼の収支報告みたら、こんなものを買ってるんですよ。
雪見大福1個。これ、会議のために買った。自分のデザートやないですか。
国会議員1人当たり 4500 万円ですよ、政党助成金っていうのは。日本共産党以外の政党が受け取り続けているのが、この憲法違反の政党助成金なんです。いちばん「身を切っている」のが日本共産党なんですね。
今の政治不信の大きな部分っていうのは、やっぱり政治と金の部分じゃないですか。 国民の税金で飲み食い、こんなことやめさせるためには、やっぱり政党助成金を廃止するしかないんですよ。
政党助成金を廃止すると言って、自分の政党も受け取らない、筋を通すような政党が日本になかったら、伸びなかったら、政党助成金っていうのは絶対になくならないんじゃないでしょうか。だから、この党が伸びなきゃいけないと思ってるんです。共産党が伸びれば、必ず政治が変わります。