2016.6.8 (水)
共通政策と独自政策
今回の選挙では、野党の共通政策と日本共産党の独自政策を二本柱で訴えていくことになります。
今月初め、4野党は「安保法制廃止・立憲主義回復」「アベノミクスによる国民生活の破壊、格差と貧困の拡大の是正」「TPPや沖縄問題など、国民の声に耳を傾けない強権政治に反対」「安倍政権のもとでの憲法改悪に反対」「来年4月からの消費税引き上げ反対」の共通政策を確認しました。加えて「保育士の給与の月5万円引き上げ」「残業規制」「全壊住宅再建への補助を300万円から500万円に引き上げる被災者生活再建支援法改正」「選択的夫婦別姓制度実現のための民法改正」など、先の国会で野党が共同提案した15の法案も共通政策にすると確認しました。さらに、昨日は「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」の「要望書」に野党4党首が合意・署名しました。この中には、「格差のひずみがとりわけ集中してきた若者や女性に対する差別の撤廃から、真っ先に着手していく」として、「高校完全無償化」「給付制奨学金・奨学金債務の減免」「正規・非正規の均等待遇」「若いカップル・家族のセイフティーネットとしての公共住宅の拡大」などが盛り込まれています。「野党が参院選で勝てばこれらの願い実現へ大きな一歩を踏みだせる」……今度の選挙は、このように訴えることができる楽しい選挙です。
同時に、野党間で一致に至っていない日本共産党の独自政策も、大いに訴えます。「原発ゼロの決断と一体に、2030年までに電力需要の4割(現在は2%)を再生可能エネルギーでまかなう」「普天間基地の無条件撤去・辺野古新基地建設反対」「消費税増税は先送りではなく中止を」などです。共産党は、これらの政策課題について、「反対」にとどまらず、すべて具体的・現実的な対案を示しています。
「共通政策」のワクワク感を大いに語る。野党がそれぞれ独自政策を示して大いに議論し、有権者の審判を仰ぐ。「市民連合」の「要望書」が野党の共通政策になったように、政策作りへの市民の参加も重要です。そうしてこそ、野党の共通政策は豊かに発展します。「アベノミクスが争点」と言い募って、選挙が終われば「審判が下った」と秘密保護法や戦争法を強行し、今度は改憲を企む安倍自公政権。こんな国民不在の与党とは違って、野党の切磋琢磨は、有権者の利益にかなうものです。