北陸新幹線延伸求めてない 防災・老朽化対策こそ
シンポでこくた議員指摘
北陸新幹線延伸のねらいや問題点を明らかにしようと、日本共産党のこくた恵二衆院議員・国対委員長らをパネリストに迎えたシンポジウムが26日、京都府京田辺市で開かれ、130人が参加しました。日本共産党洛南地区委員会、同山城地区委員会が主催しました。
与党プロジェクトチームは15日、「京都・大阪間」について、京田辺市の「松井山手駅」付近に駅を設置する「南回りルート」に決めました。
こくた氏は、延伸について「いずれにせよ住民要求から出たものではない」と批判し、並行在来線の存続や財政負担、自然・住環境の破壊といった問題を指摘。そのうえで、延伸を推し進める背景に、「国土強靭化」や「訪日観光インフラ」の名で、安倍政権が大型公共事業を復活させ、加速している流れがあることを告発。「公共事業は大規模開発ではなく、防災・老朽化対策に使うべきだ。そうしてこそ地域循環型経済の発展につながる」と強調しました。
かみじょう亮一・衆院京都6区予定候補、西脇郁子府議、公共交通をよくする富山の会世話人の渡邊眞一さん、永野保司・本村伸子衆院議員秘書が報告しました。
西脇府議は、「新幹線建設ありき」で府の費用負担も示さない、山田啓二知事の無責任な姿勢を批判。渡邊氏は、北陸新幹線開業をめぐり、富山県での住民要求をつかんだ運動を紹介しました。
参加者から「京田辺市の負担はどれくらいか。新幹線に税金を使うなら中学校給食を実現してほしい」「住民の思いを調べることが必要だ」と熱心な意見や発言が相次ぎました。
(しんぶん赤旗」2017年3月28日付けより)