2017.6.6 (火)
高学費・奨学金が貧困生む LDAシンポ
学費引き下げ、給付制実現へ交流
「LDA―KYOTO」(生きやすい京都をつくる全世代行動)は5月26日、京都市中京区のハートピア京都で、奨学金や働き方について考えるシンポジウムを開き、80人が参加しました。同会は、学生や労働組合などの個人や団体で構成され、学費と働き方についてのアンケート調査や行政への要請行動などを行ってきました。
食費は月2万円貧困な学生生活
シンポジウムでは、同会事務局の堀川朗子さんが、昨年10月から今年春まで取り組んだ実態アンケートについて報告しました。学生の実態では、数百万円もの奨学金を借り、アルバイトに追われながら、食費は月2万円以下が半数を占めるなど貧困状態におかれていることを告発。低賃金や長時間労働などブラックな働き方を強いられる社会人の実態も示し、「行政に対し、学費引き下げや給付制奨学金創設、ブラックな働き方をなくすよう求めていこう」と呼びかけました。龍谷大学の細川孝教授、全労働京都支部の林日出夫さん(労働基準監督官)、大学生協の学生事務局・山口拓朗さんの3氏がパネルディスカッションを行い、貧困やブラックバイトで苦しむ学生の実態や、ブラックな働き方を迫られる社会の問題などについて述べました。
会場から学生・社会人が発言し、「ブラックバイトに追われて授業もまともに出られなかった。学生が学業に専念できるようにするためにも、給付制奨学金をつくり、ブラックバイトをなくしてほしい」(社会人の男性)、「学費を自分で払うために週75時間働いていたこともある。高すぎる学費を引き下げてほしい」(男子大学生)などの実態が出されました。
シンポジウムでのパネルディスカッション
(「京都民報」2017年6月4日付けより)