2017.8.28 (月)
伏見区向島地域 住民パワーで民泊止めた
発覚から3週間スピード解決に 共産党支部、赤阪議員が協力
宇治市と隣接する京都市伏見区の向島地域で持ち上がった民泊(簡易宿所)開業計画を、住民が力を合わせて中止させました。行動し始めてから3週間ほどのスピード解決。「ほんと良かった。住民パワーのおかげ」と胸をなで下ろしています。銭湯でも話題に
計画が予定されたのは、観光名所の1つ、御香宮神社から南へ約1キロ離れた南庚申(こうしん)町。宇治川にかかる観月橋の南東で、飲食店や保育園が並ぶ通りの一角です。住民が知ったのは7月中旬の町内会の回覧文書。ゲストハウス開業の挨拶(あいさつ)文と協定書(案)が添えられ、8月1日から改装工事が予定されていました。
「すでに数人のはんこが押されているし、これは困った」と当該建物の向かい側に住む髙矢勲さん(76)が声をあげました。付き合いのある日本共産党の赤阪仁京都市議に相談。赤阪議員、地域の同党支部メンバーから、京都市議団作成の「民泊」対応ハンドブックや『京都民報』の特集記事を参考にしてアドバイスを受け、近隣住民と一緒に、民泊の開業中止を求める署名運動を始めました。
3日間で署名を355人分集約
髙矢さんら町内有志の奮闘と党支部の協力で、署名355人分を3日間で集め、京都市保健福祉局に提出(7月25日)。運営者主催の説明会も実施(同31日)させました。運営者は、市から簡易宿所の許可を得ることや、地域の活性化につながるなどと主張していましたが、髙矢さんらは、「住宅密集地であり、火災は心配」、「保育園も近く、道幅の狭い道路での車の送迎は不安」などと伝え、中止を求めました。
400人分を超えた(庚申町の人口比18%)署名、町内に張り出した「民泊反対」ポスターも効果を発揮。「銭湯でも話題になった」、「立ち止まって張り紙を読む人をよく見かけた」と情報が広がるなか、8月9日に運営者から開業中止の表明がありました。
赤阪議員は、「住民の素早い対応と行動が結果につながった」と激励。党支部の上西昭三さん(74)は、「署名に力があるとよくわかった」と語ります。
現在、民泊の開業中止を知らせ、反対運動への協力のお礼文を張り出している髙矢さんは、「みなさんの協力があったからこそ。地域の人との日頃からのつながりが大切だと思いました」と喜んでいます。
計画中止を喜ぶ(右から)赤阪、上西、高矢の各氏と住民ら
(「京都民報」2017年8月27日付けより)