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活動と政策

2021.11.2 (火)

【総選挙報告集会】(11/1)/渡辺和俊府委員長の報告(大要)

 今回の総選挙は、昨年秋の菅政権発足以来、ある意味長丁場のたたかいだった。政局の節々で解散の可能性が生じた緊張感の中で、全党の先頭に立って奮闘した穀田恵二さん、武山彩子さん、地坂拓晃さん、吉田幸一さん、山内健さん。まず最初に、5人の候補者に、ご参加のみなさんとともに、ねぎらいの拍手を送りたい。

 この選挙の私たちの目標は、第1に、市民と野党の共闘の勝利で政権交代を起こし、野党連合政権を実現すること、第2に、日本共産党自身の躍進をかちとることだった。 選挙結果は、政権与党が議席を減らしたものの「安定多数」を獲得し、政権交代は成らなかった。また、わが党は改選前12議席から10議席に後退する残念な結果となった。
 野党共闘を歓迎し、またわが党をご支持いただいた有権者のみなさんに、感謝を申し上げる。また、選挙戦をともにたたかい、日夜ご奮闘いただいた仲間のみなさんに、お礼を申し上げます。とりわけ野党共闘の前進のために力を尽くされた市民連合・「ユナイトきょうと」のみなさんには、あらためて敬意を表し、熱い連帯のエールを送りたい。
議席が後退したのは、私たちの力不足の結果としてお詫びするとともに、今回の選挙戦から教訓を導き出し、今後の政治戦に生かす決意である。

 今回の選挙では、9月8日に市民連合と野党4党が20項目の共通政策に合意し、30日には、枝野代表と志位委員長の間で、共通政策実現のためにわが党が閣外から協力する政権合意が成立し、その上に公示直前の調整によって約7割の小選挙区で野党候補の一本化が実現して選挙戦に臨んだ。野党の陣容が整い、メディアも総じて「自公対野党共闘」などと、二極対決の構図が報道の基本となった。
 野党間のこの合意と協力は、都市部を中心に自民党の有力議員の議席を奪って、一本化した62選挙区で野党候補が当選するなど、一定の力を発揮した。京都では、6選挙区中2選挙区で自民党が議席を失い、3区・6区で一本化された野党候補が当選した。私たちは、このことを喜び、当選者が、これまで以上に国会共闘を発展に尽力し、20項目の野党共通政策実現のために奮闘されることを期待する。
 メディアの出口調査によると、全国平均では日本共産党支持者の82%、京都3区・6区では90%の支持者が、一本化された野党候補に投票した。わが党を支持された府民のみなさんが、野党共闘の大義に立ち、「自公とその補完勢力を落とす見地で自主投票」としたわが党の対応を受け止め、理解して行動されたことに、敬意を表する。
 以上の経過と結果からも、わが党が野党共闘の確固とした見地をつらぬいたことは、正しかったと確信する。ただ、政権を争う衆議院選挙での野党共闘の試み、政権へのチャレンジは始まったばかりである。その力強さが広い有権者の目に映るところまで、野党全体としても、わが党としても、活動が届ききらなかった。そのことが、自公政治の補完勢力としての維新の伸張を許す結果となった。
自公政権を倒し、20項目の共通政策に象徴される新しい政治を起こすには、この道しかない。わが党は、引き続き、草の根で、保守の方々も含む市民のみなさんとの共同に力を尽くし、野党共闘の基盤を広げる努力を強めていく決意である。

 今回の選挙では、わが党の「30万・25%以上」の得票目標に及ばなかったが、京都では前回総選挙時の比例票から得票数で若干前進した。京都1区では、2019年参院選の比例票からも前進した。また、今回、3区・6区では、京都の衆院選史上初めて小選挙区の候補者を擁立せずにたたかったことによる戸惑いもあったが、前回総選挙比の比例票で3区は前進し、6区もほぼ維持することができた。
 この6年来、党綱領の統一戦線の立場で一貫して共闘の立場を堅持してきたことが、比例得票に結びつき、「過去のどの選挙にもなかった位置づけで比例を軸にたたかう」方針の実践として、今後に生きる教訓を残した。

 今回、私たちは実質上の野党統一候補として、小選挙区での穀田さんの勝利を目指して奮闘した。結果は残念ではあったが、過去9回の穀田氏の小選挙区での挑戦で、2000年総選挙に次ぐ得票となった。誰もが認める「ミスター野党共闘」としての穀田候補の実績、1区内の府・市会議員や党組織による保守の方々も含む共同の力、ご支援いただいた1区市民連合や立憲民主党の現職議員のみなさんのお力添えもあって、健闘した。
 野党共闘の時代にわが党が前進・飛躍するためには、比例での躍進とともに、小選挙区でも議席をとれる党に成長することが至上命題である。この点でも、「オール沖縄」の力が発揮され、結実した沖縄1区の経験・教訓にも学び、知恵と力を尽くしたい。

 今回の選挙では、「共闘をぶれずに、誠実につらぬく党」の押し出しとともに、「なによりいのち、ぶれずにつらぬく」のスローガンを押し出してたたかった。
未曾有のコロナ禍のもと、この1年半余り、わが党は、民主諸団体とも協力して業者への持続化給付金や家賃補助金給付などに力を尽くし、また、京都で100回以上、1万人近くが参加した「食材提供プロジェクト」(食プロ)にとりくんだ。これらの草の根の「苦難軽減」の活動も、わが党への住民の信頼を広げる力となった。食プロを通じて、数百人規模の青年学生ボランティアが広がり、そのなかから民青同盟に加盟し、選挙戦にとりくむ青年の輪が広がったことも、大きな確信である。
 今回の選挙で掲げた「4つのチェンジ」の政策のなかで、とりわけ「気候危機打開」と「ジェンダー平等」を重視して論戦に取り組んだ。この点では、一昨年の参院選の「子ども若者応援チーム」と佐藤ちひろ候補の活動に続き、武山彩子候補が論戦と運動の先頭に立ち、わが党への新たな支持と共感を広げた。この2つの新しい政策提起は、今後、国民運動として発展させていくことが、ますます重要になっている。

 前回総選挙以来、「共闘の前進をはかりつつ、いかにして党の躍進をかちとるか」は、わが党が打開すべき課題となってきた。前回総選挙を総括した第27回党大会3中総は、日常的な「積極的支持者づくり」と、党の実力づくり、とりわけ党の事業の世代的継承なしに新たな前進はないと総括し、その努力の途上で今回の総選挙を迎えた。 新たな前進の芽はあるものの、この仕事は、まだ道半ばである。
 来春の府知事選挙と夏の参院選、再来年春の統一地方選挙に向け、広い市民のみなさんとの新たな共同を広げ、強めながら、この仕事にさらに力を尽くす決意である。

各候補者のあいさつなど
報告集会の様子は動画でご覧いただけます


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