2016.1.17 (日)
京都市長選告示(24日)目前 対決構図・争点どうたたかうか
自民・公明牛耳る現職にノー
市民と共同、「戦争法廃止」発信
目前に迫った京都市長選をどうたたかうか、対決構図・争点について、日本共産党京都府委員会の渡辺和俊委員長に聞きました。
渡辺和俊日本共産党京都府委員会委員長に聞く
――いよいよ京都市長選挙告示(24日)まで14日です。
自民党・公明党による戦争法強行後、最初の大きな選挙であり、結果は国政にも重大な影響を及ぼします。戦争法のもと、アメリカから「テロ対策」の空爆に協力しろと言われて、安倍政権は断れるでしょうか? 協力すれば、日本もテロの対象になりかねません。自治体の長の役割は、住民の命と安全を守ることです。命と安全を踏みつぶすのが、戦争であり、テロです。
戦争法についてまともな見識を示せず、これを強行した自民党に牛耳られているのが、今の市長です。
小学校の先生として、また、全国の教職員組合のリーダーとして「教え子を再び戦場に送るな」と働き、活動し、自らの勝利で「戦争法廃止」を政府に強く求め、市長の最初の仕事として「全国平和首長懇談会」を呼びかける本田久美子さんを必ず市長に押し上げたい。 ――村山祥栄氏(京都党・京都市議)の出馬騒動など、与党陣営は混乱していますね。 一連の事態は、長年続いた「オール与党」市政の衰退を物語っています。
現市長推薦にあたって、「主導権を握る」自民党(京都新聞)からも注文が相次ぎ、四条通の渋滞悪化などで「支持者に反発もあり、一部に慎重論」(同)もありました。そんな中、昨年末に京都維新と京都党で村山氏をかつぐ動きがありましたが、結局断念しました。両党とも市長提案に”何でも賛成”の与党です。結局この騒動は「市民の暮らしをどうするのか」とは無縁で、市民不在の党利党略にほかなりません。
そもそも、「オール与党」体制のもとで市長が進めてきたことは、市営保育所の民営化、子どもの医療費は府内最低水準、敬老乗車証改悪を狙うなど、市民の暮らしに痛みを押しつけ、教育や福祉への公的責任を投げ捨てることばかりでした。加えて、学校跡地を企業のもうけのために差し出す、世界遺産の二条城や下鴨神社の景観破壊など、京都のよさを壊す大失政をおし進めようとしています。 こんな「オール与党」政治と決別し、京都の暮らしと経済、歴史と景観を大切にする市政へ、本田久美子さんとともに転換する時です。 ――国政も京都市政も「市民革命」ですね。 幸い、浜矩子・岡野八代両同志社大学大学院教授や、原発ゼロの運動などにとりくむフリーライターの守田敏也さん、「安保関連法に反対するママの会」の西郷南海子さんなど幅広い方々が”本田応援団”を買って出ています。国政では、戦争法廃止をめざす「市民連合」も誕生しました。
今、国政でも京都市政でも、市民が立ちあがり、野党がこれに応える責任があります。この点で、民主党が、「情けない話」(読売新聞)と嘆きつつ、自民党主導の現市長推薦を早々と決め、破たんずみの「オール与党」体制にしがみついていることは、重大かつ残念なことです。
短期決戦です。告示3日前に、今市長選最大のイベント、「本田で変える! 市政転換1・21市民大集会」が府立体育館(京都市北区)で開かれます。これに向けて、宣伝でも、支持拡大でもやるべきことをやりきって、勝利の流れをつくります。 (「京都民報」2016年1月10日付より転載)