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JCP KYOTO EYEs ~チャンネル「情勢・論点」

2022.7.12 (火)

参院選報告集会への府委員長報告

 参議院選挙報告集会 報告          2022.7.11 府委員長 渡辺和俊 

*まず、猛暑の中の選挙戦で奮闘された皆さん、ご支持いただいた皆さんに、心からお礼と感謝を申し上げます。そして、選挙戦の先頭に立った大門みきしさん、たけやまさいこさん、堀川あきこさんの奮闘に、皆さんとともにねぎらいの拍手を送りたいと思います。

*選挙戦は、全国的にも改選6議席(比例5・東京選挙区1)から4議席(比例3・東京選挙区1)に後退し、京都選挙区の新議席を勝ちとることができませんでした。大門さんの貴重な議席を失う、痛恨の結果となりました。たけやまさんと日本共産党をご支持いただいた府民の皆さん、「全国は一つ」で「比例は日本共産党」と力を尽くしていただいた皆さんに、お詫び申し上げます。

*比例代表選挙での今回の私たちの全国目標は、昨年の総選挙の比例得票=416万票・7.25%から押し返して「650万票、10%以上」を獲得し、5人のベストチームの全員勝利をかちとることでした。しかし、結果は、3618342票・6.80%に後退して3議席にとどまり、仁比そうへいさんの議席を回復したものの、大門さん・武田さんの貴重な議席を失う残念な結果となりました。
昨年総選挙と今回参院選の比例得票に表れた京都の政党間の力関係の推移は、次の通りです。
            【昨年総選挙比例票】  今回参院選比例票】
 ①自民 338013票29.15%     263621票25.5%
 ②維新 266728票23.00%       239632票23.1%
 ③立民 158980票13.71%      128874票12.4%
 ④共産 152865票13.18%      123993票12.0%
 ⑤公明 113605票9.80%        104233票10.1%
   ⑥国民 59593票5.14%            55561票5.4%
   ⑦れいわ42599票3.67%          36648票3.5%
 ⑧NHK 14163票1.22%       12246票1.2%
   ⑨社民 13006票 1.12%      11152票1.1%

   京都選挙区での私たちの目標は、比例代表での躍進の流れをつくりだすことを土台にして、新議席を勝ちとることでしたが、上記のように、前回参院選から政党間の力関係を変えるに至らず、むしろ後退したことによって、選挙区議席に大きく届きませんでした。

*加えて、今回の選挙戦の新しい様相は、前回総選挙で大きく伸張し、4月の北区府議補選(定数1)でも当選した維新が、京都選挙区を全国の「最、最、最重点区」として議席獲得を狙い、メディアもこれに一貫して注目し、報道したことです。
 この状況下、自民党は岸田首相が2回(予定では3回)、菅元首相や安倍元首相も京都入りし、維新は吉村大阪府知事が本番に10回京都入りして36カ所で街宣(聴衆合計7200人。松井代表など幹部を含むと合計1万人超)し、前原氏は10日間維新候補に張り付きました。立憲民主党は泉代表に加えて蓮舫氏や枝野前代表が支援に入り、わが党も、志位委員長が3度京都入りするなど、各党本部をあげての、文字どおりの大激戦となりました。
選挙戦が進むにつれ、主要紙が、たけやま候補について、「追う」「広がりを欠く」「苦しい」「浸透しきれず」などと書き、選挙戦の様相が「自民、維新、立民の三つどもえ」であり、「維新が新議席を得るかどうか」が焦点と書く事態が進行しました。これは、有権者の選択からたけやま候補と日本共産党を除く一定の作用を及ぼしました。これを押し戻すことができなかったのは、私たちの力不足でした。
他方、この選挙情勢のもとで、石田紀郎氏や駒込武氏、佐々木真由美氏をはじめ、この間の知事選や、総選挙での野党共闘前進にともに力を尽くしてきた有志の皆さんが、「京都の議席を自民・維新でわけあう最悪の事態を避けるために!」との声明を出されました。この声明では、「もうすでに改憲勢力により土俵際まで追い込まれて」いる状況から「『残った、残った』!」というようにするために、どうしたらよいのか」と投げかけて、「比例区では立憲民主党以外の護憲派勢力(共産党、れいわ新選組、社民党)への投票」を呼びかけるとともに、「自民と維新が京都府の2議席を占める事態は避けるべき」と訴えられました。私たちとして、あくまでたけやまさんへの投票を呼びかけ続けたことは当然として、同時にこの声明は、今日の情勢と京都選挙区の各党間攻防をめぐる選択について、一つの見識を示されたものと考えます。選挙戦の私たちの実感からも、「維新を通さないために、今回は申し訳ないが選挙区は立民現職に入れる」との反応が一定数ありました。
 選挙区選挙の結果は、たけやま候補が議席に届かず、国民民主党が推し、公明党支持層の「およそ40%」を得た(NHK出口。自民党候補への公明票は「30%台後半」)維新候補が落選し、自民党新人とともに立民現職が再選される結果となりました。
 私たちは、再選された福山哲郎氏が、野党の代表として、今回の府民の審判の意を汲み、国会で活躍されることを、期待するものです。

*今回の選挙は、ロシアのウクライナ危機に乗じて、自公と翼賛諸党が改憲と軍拡を煽り、これにたいして私たちは、「9条にもとづく平和外交」を対置してたたかいました。また、2年半に及ぶコロナ禍の体験を経て、新自由主義の転換が切実に求められる情勢のもとで、「内部留保課税による中小企業支援で最賃1500円」など、財界・大企業の献金と無縁な共産党ならではの論戦をすすめ、共感を広げることができました。わが党のこの論戦は、自民党を追い詰め、有権者の皆さんに選挙戦の争点を示す上で、大きな貢献となったと確信します。
 自公と翼賛勢力が改憲と軍拡を企み、新自由主義にしがみつく姿勢をしめしているもとで、平和の問題でも、暮らしの問題でも、草の根の活動を強めます。また、今回の選挙では、平和の問題、学費の問題などとともに、気候危機やジェンダー平等の課題をめぐって、若い世代との対話が進み、共感が広がりました。
これらの活動に力を尽くすことと一体で、党の自力を強め、次の統一地方選挙の勝利、京都市長選挙での市政転換、次の総選挙での躍進をめざします。

*選挙のとりくみはどうだったのか、選挙結果をどう見るかについて、広範な府民の皆さんのご意見、ご指摘をいただき、教訓を引き出して、必ず前進に転じる決意です。

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